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トラネキサム酸(トランサミン)

トラネキサム酸(トランサミン)

 

トラネキサム酸(トランサミン)とは?

トラネキサム酸はアミノ酸の一種で、抗炎症・抗アレルギー効果や止血効果を持ち、湿疹やじんましんの治療、出血を止める目的などで長く医療の現場で用いられています。

 

1979年に肝斑の改善効果が報告されたことで、肝斑の治療としても使用されるようになり、現在は肝斑改善やシミ、そばかす治療のための内服薬としても使われています。

 

 

トラネキサム酸の特徴と効果

トラネキサム酸はメラノサイトの活性化を促すプロスミンの働きをブロックする効果があります。

 

トラネキサム酸(トランサミン)

 

肌が紫外線等の刺激を受けると、メラノサイトにメラニンを作るための情報が伝達されます。

その際に、トラネキサム酸はシミを発生させるプロスタグランジンという物質の伝達を阻害するので、メラニン生成が抑制されるのです。

 

肝斑のメカニズムはメラノサイトが活性化すると生じると考えられていますが、メラノサイトの活性化を促進させる物質として、プラスミンという物質があります。

プラスミンはたんぱく質を分解する酵素で、血液を溶かす働きがあり、アレルギーや炎症の原因ともなります。

トラネキサム酸はプラスミンの血液を溶かす働きを抑制する効果があり、これが止血作用にもなるのです。

 

同時に、プラスミンのアレルギーや炎症を起こす作用も抑えるので、アレルギー症状や腫れなどの症状にも効果があり、口内炎や湿疹、じんましんなどの治療に使われています。

 

 

トラネキサム酸の副作用と注意点

■トラネキサム酸の副作用

トラネキサム酸は、安全性が高い薬で、副作用はほとんどないとされています。

まれに、食欲不振や吐き気が出ることがあるとはされていますが、あまり心配しないで良いでしょう。

 

 

■トラネキサム酸の注意点

トラネキサム酸は止血作用があるので、別の止血薬であるトロンビンとは一緒に服用できません。

両方を摂ることで、血栓が生じやすくなるからです。

 

心筋梗塞、脳血栓、血栓性静脈炎などの症状がある人、または術後などで日中も寝た状態の人、圧迫止血の処置中の人、腎不全の人も要注意です。

 

 

トラネキサム酸の詳細説明

薬品名 トラネキサム酸(トランサミンとして処方)
形状 錠剤
服用方法

・1日に6錠を2~3回に分けて服用

・個人差はありますが、効果が出始めるのは内服を開始して3ヶ月経過したくらいなので、内服療法は3ヶ月は飲み続けることが基本となります。

*トランサミンは1日500mg(2錠)までなら長期服用しても問題はありません。

料金 1ヶ月分 3,300円(税込)

シナール(ビタミンC)も服用すると、相乗効果でさらに期待ができると言われています。

 

 

▶ドクターよりひと言

内服療法は飲み続けていると効果がわかりづらいものですが、何らかのきっかけで止めると、やはり飲んでいたときの方がお肌の調子が良いと言う方が多いです。

レーザー後の炎症を和らげる効果もあり、ダウンタイムも短くなる傾向があります。

トラネキサム酸はイオン導入でお肌に直接アプローチすることもできます。

 

 

よくある質問

【Q1.毎日飲み続けていても大丈夫ですか?】

基本的には副作用が少ない薬とされていますが、稀に食欲不振や吐き気を一時的に起こす方もいます。

そのような症状が出た時は一時内服を中止し、医師にご相談ください。

 

【Q2.他にも内服してる薬があるけど併用して大丈夫ですか?】

トラネキサム酸は止血成分が入っているため、血液を固める薬を飲んでいる方は内服できません。

トロンビンという血を固める成分を使って治療されている場合は、トラネキサム酸は併用禁忌です。

 

【Q3.トラネキサム酸を飲むのをやめたらシミや肝斑はもとに戻りますか?】

トラネキサム酸の服用をやめた場合、シミや肝斑の症状が戻る可能性があります。

抑制されていたプラスミンの作用が元に戻り、メラニンの働きが活性化されてしまうためです。

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