こんにちは、院長の前田です。
「汚れを落とす」、「水分を保持する」、「老化やトラブルの原因となる紫外線を避ける」、これらのスキンケアにより、皮膚のバリア機能が正常に保たれ、肌は健康な状態を維持することができます。
この【洗浄・保湿・UVケア】というスキンケアを正しく行うことが、健康で美しい肌には何より重要です。
あまりに日常的な行為であるため軽視されがちですが、これらの基本のスキンケアが正しく行われていないことで、皮膚のトラブルを起こしていることは少なくありません。
外的な汚れはもちろん、自分の皮膚から分泌された皮脂も含め、汚れを「適切に洗浄する」ことは非常に大切です。
「適切な洗浄」を行うためには、”自分に合った洗顔料を用いて、摩擦を極力与えず洗う”ことが必要です。
肌が乾燥してしまうとバリア機能が低下し、感染を起こしやすくなったり、乾燥や炎症による細かい傷からアレルゲンが入り込んで、アレルギーを発症しやすくなります。
また、乾燥するとかゆみが起きやすく、掻くことで皮膚が傷付きさらにかゆみを起こすという負のスパイラルに陥ります。
「適切な保湿」を行うためには、”自分に合った保湿剤を用いて、摩擦を極力与えず保湿する”ことが必要です。
ヒリヒリ真っ赤になったり、皮が剥けたりするような強い日焼けをすることは、ヤケドと同じで、皮膚にとって有害です。
また、強い日焼けでなくても、皮膚の老化の8割は光老化、つまり"紫外線による老化"であると言われています。
肌の美容と健康の面からも若々しいお肌を保つためには、何よりも紫外線カットを重視する必要があります。
「適切なUVケア」を行うためには、”自分に合った日焼け止めを用いて、摩擦を極力与えず塗布する”ことが必要です。
これらのスキンケアの全ての段階において、大きな落とし穴が「摩擦」です。
スキンケアの全ての過程において、常に手指やコットンなどから加わる摩擦は、肌にとって大きな負担となります。
このことをしっかり意識しながら、日々のスキンケアやメイクアップを行うかどうかで、数十年後の肌に大きな差が出てくると言っても言い過ぎではありません。
【洗浄・保湿・紫外線カット、これらを適切に行い、皮膚に与える摩擦をできる限り避ける】
これらはお金や手間を大きくかけずに、老若男女誰でもが可能なスキンケアです。
健康な皮膚を保つために、高額な化粧品や美容治療は必要ありません。
自分の肌が健康な状態であると言えない場合は、まず、これらの基本のスキンケアがきちんとできているか見直してみてください。
アトピー性皮膚炎を含む、湿疹やニキビは皮膚疾患であり、適切な治療を受けることが重要です。
しかし、同時にこれらの疾患は、スキンケアやメイクアップなどの毎日の習慣が大きな影響を与えます。
美容の分野において、SNS上では様々な情報が飛び交い、肌のトラブルに悩む方は情報の正否にかかわらず、実践されている方も多くいらっしゃいます。
しかし、皮膚の疾患は、”化粧品で治る”ものではありません。
スキンケア指導とは、ニキビやアトピー性皮膚炎を治すための化粧品を勧めることではなく、治療をサポートするための位置づけとなります。
当クリニックでも敏感に傾いた肌向けのスキンケア製品や美容目的の機能性化粧品など、医療機関専売の化粧品を取り扱っており、ご希望される方には、使っていい状態か判断した上でご購入いただいています。
しかし、当クリニックでは化粧品は疾患の治療に使うものではないと考えていますので、疾患の治療として取り扱い化粧品をお薦めすることは決してありません。
当クリニックで重要視しているスキンケア指導では、日々のスキンケアや製品そのものが症状を悪化させている可能性はないか、何に気をつけるべきか、ということを中心にお伝えしています。
治療の初期には、スキンケアやメイクをお休み、または控えてもらうこともありますが、最終的にはスキンケアやメイクを楽しんでいただけるようになることを最終ゴールとしております。
当クリニックのコスメコンシェルジュがインスタグラムにて、スキンケア投稿をしていますので、参考にしてみてください。