こんにちは、院長の前田です。
PRP療法とは、「Platelet Rich Plasma療法」、「多血小板血漿療法」のことで、既によくご存知の方や実際に受けられたことのある方も多い治療だと思います。
自分自身の血液の一部である血小板という成分を取り出し、気になる部分に注入するという方法です。
濃縮血小板の効果により、シワやたるみの予防や改善が期待でき、異物や薬剤を使用しないので、製剤を注入する施術よりもアレルギー反応の少ない安全性の高い治療法とされています。
では、注入する血小板とは何でしょうか?
血小板は、白血球や赤血球とともに血液中の有形成分の一つであり、止血・血液凝固にきわめて重要な役割を果す小細胞片で、外傷など組織の損傷に際して、様々なサイトカインや成長因子などを放出し、創傷治癒を誘起させます。
なんだか難しい専門用語で、分かりにくいですね。
しかし、理解しにくいと思われるPRP多血小板血漿療法は、意外とシンプルで分かりやすい治療なのです。
余談ですが、『はたらく細胞』に出てくる血小板たちをご覧になった方は、何となく血小板の働きが分かるかと思います。
その血小板を使って注入する治療が、究極のカスタマイズ治療『PRP療法』です。
『世界に一つだけの花』の次の歌詞をご存知でしょうか。
「世界に一つだけの花 一人一人違う種を持つ その花を咲かせることだけに 一生懸命になればいい」
PRPの濃縮血小板は、まさに「一人一人の種」のようなもので、その方の種を血液から取り出し、遠心分離機で種を選別・濃縮し、シワやたるみの気になる部分に植える(=注入)治療です。
種が芽吹き、世界に一つだけの花が咲くことを願って注射する、夢のある治療です。
簡単にキレイな花を咲かせるのが難しい理由は、種そのものに、人によって量や質にとても大きな個人差があるからです。
すでに種の時点での個人差がありますが、更に種を植えるお肌には、もっと大きな個人差があるのです。
普段から睡眠や栄養を十分取って、ストレスの少ない健康的なお肌の方もいれば、逆に仕事が非常に多忙で食事もままならず、睡眠不足は当たり前、休みもほとんどなくストレスを溜め込んで、タバコやアルコールで日々の重圧やストレスをやり過ごしているような、やせ細った砂漠のようなお肌をお持ちの方もいらっしゃいます。
状態の良いお肌に種をたっぷり蒔くのと、砂漠のような痩せたお肌にポツリと一粒落とすのでは、どちらにキレイな花が咲くのかは明白です。
なかなかに個人差がある治療なのですが、美意識の高い方はお肌が砂漠化しているタイプではないことが多いです。
通常の注射のように1ヶ所ずつ注入していくのもよし、水光注射で全体的に注入するもよし、できるだけ良質な種を多く採取し、種がすくすく育つお肌を整えておくか、そこが重要になってきます。
ヒアルロン酸注入でもお肌の水分保持力は高まりますが、皮膚弾力の活性を回復させるには、PRP(多血小板血漿)療法は良い選択だと思いますし、また、ご自身の細胞再生能力を活用するという考え方がしっくりくる、自然な若返り方法を選択したいという方にもオススメできる方法です。